鳥にはツバメなど季節によって場所を移動する渡り鳥がいます。
また、カラスや鳩、スズメなど同じところで暮らし続ける留鳥(りゅうちょう)がいます。
そして、季節によって山や里などを移動するうぐいすやメジロなどの漂鳥(ひょうちょう)がいます。
長い間すずめは留鳥と思われていましたが、他の記事でも紹介した佐野昌男さんの研究で巣立ちをした若鳥が住む場所が決まらない時などは新しい開拓地を求めて集団で移動しながら漂流することがわかりました。
最近になってスキー場として切り開かれた場所にスキーシーズンだけ住み着くスズメの一団がいたことからです。
あの小さな体で100kmは超える距離の移動を休まずにするのです、すごいですね。
スズメの餌
野鳥で生きているスズメはニワトリの餌や家屋の壁土におからや柿の実、ヨモギの実や稲の実など季節により様々です。
ただ、季節によって食事をとる場所の多さがかなり変わります。
春や夏場など餌が多い時期は5、6箇所と限られたところに集まってたべています。
しかし餌の少ない冬になると、家屋の壁土やゴミ捨て場でおからを食べたり、樹木で雪を食べたりと11、12箇所とかなりいろいろなところで餌を探します。
なかなか忙しいです。
スズメの雛の餌の時間
そして、もっと忙しいのがスズメの雛の餌の時間です。
スズメの雛は誕生から巣立ちまで餌を運ぶ回数が14日の間で4000回も運びます。
生まれてすぐは1日90回くらいの餌運びで、10日目くらいでは1日300回以上、2分30秒に1度くらいの頻度になります。
餌をあげる場合の感覚としては生まれたての雛で日の出から日没まで、できればこまめに、少なくでも1時間おき。
眠っている間は食べないですが、早起きの雛には目覚めから必要です。
目覚めてすぐに食べれずに保護を失敗することも多々あります。
もちろん大きくなってくれば自分で食べれるようにもなります。
まとめ
体の小さなスズメ、たくさんの餌を食べ、そして大空を飛び、時にはとても長い距離を飛ぶことができます。北海道の礼文島や利尻島、三宅島に八丈島と本州から離れた島にもスズメは生息しています。実際にどれだけ飛ぶことができるかは正確にはわからないようですが、三宅島が噴火した時にはいっとき全くいなくなったスズメが帰ってきて繁殖しているのでそれなりの距離を飛んでいるのだと思います。
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