巣立ち時期のヒナは、まだ成鳥ではありません。羽さえも生え揃っていないうちから飛び立つ練習をするのです。
生まれてから巣立ちまでは二週間程度です。
初めて巣立ちをするヒナは、飛び立つのではなくほぼ落下するように巣を出ます。
そこから親と訓練する期間があって、独り立ちするのです。
巣立ちのヒナの大きさに差がある?
スズメの卵は一日に一個生まれて、一回の繁殖で4〜6個つくられます。
日ごとに生まれていくわけですから、当然兄弟たちの中で成長に差が出てきます。
最初に生まれたヒナは一番最初に大きく成り始め、他の小さな兄弟たちを押し退けて親からヒナをもらいに口を大きくあげます。
ヒナの口の中の色に刺激されて親も餌を与えたくなるそうなので、一番元気に口を開けるヒナが真っ先に成長するのです。
一番小さなヒナとの差はどんどんついていきます。
巣立ちの時期になっても成長の差はついたままですので、大きな子に合わせて巣立ちをするとまだ成長が十分でないヒナも外に出ることになります。
大きな子の羽ばたきに煽られて弾き出されるように巣を出てしまうこともあるとか。
とは言え、あまりに小さい子はなかなか外に出ることができず、一人取り残されて兄弟たちから数日遅れてしまうケースもあります。
巣立ちヒナの特徴
巣立ちするときのヒナは、一見羽が生え揃っているように見えるのですが、お尻の方や羽の内側など捲ってみるとまだ裸のところがあります。そんな弱い状態でも外に出なければならないのが野生動物の過酷なところです。
その他には、クチバシの根本の色が黄色だったり、羽の色が全体的に淡かったりという特徴があります。
大きさは成鳥で14〜15cmですが、もちろん個体差もあるので巣立ちの時点でのヒナの大きさとはあまり差がありません。
巣立ち直後のヒナはまだ自分で餌を取ることができません。しかし行動力はあるので、親が餌を取りに行っている間に少し移動して冒険することがあります。そのとき人間に発見されてしまうケースが多く、これは保護が必要なヒナではないので注意が必要です。
まとめ
スズメのヒナは全体の色が大人とは違いますので、それが一番の見分ける方法になるかと思います。
巣立ったばかりのヒナは弱い存在ですが、野生で生きていく強さを兼ね備えています。もし道端などで遭遇しても、じっくり観察して親が近くにいたりしたら様子をみましょう。
今のあなたにおすすめの記事